教員紹介
学習センター所長と客員教員による学習相談と特別講座(愛称:サブレ)を行っています。このホームページのHOME「サブレ・学習相談」ボタンから内容・スケジュールをご覧の上ご参加ください。いずれも予約制です。
磯部 博志
専門:鉱物学・地球惑星物質科学
熊本学習センター所長、前熊本大学 教授
私の専門は、鉱物学に基づいた惑星物質科学です。地球をはじめとした太陽系の天体がどのようにして出来てきたのか、現在どんな鉱物が存在し、どのように変化しつつあるのかについて研究してきました。鉱物は、周囲の環境と互いに作用して様々な種類、形のものが存在しています。私は、地球や他の惑星で起こった過程の再現として、実験室で鉱物を煮たり焼いたりし、出来たものを電子顕微鏡やX線装置などを使って解析してきました。具体的には、300℃を超える温度で二酸化炭素や硫酸と一緒に長期間煮たり、1600℃以上で一瞬だけ焼いたりといった実験を、手作りを含む様々な装置を工夫して行ってきました。惑星にはまだまだ分からないことがたくさんあります。この地球とはいったいどのような惑星なのか、太陽系内外に存在する惑星との比較を含め、皆さんと一緒に考えてみたいと思います。

古賀 香代子
専門:臨床心理学
熊本学習センター客員教授、九州ルーテル学院大学 教授
私の専門分野は臨床心理学です。実務経験が長く、主に精神科病院で心理職として仕事をしてきました。放送大学の大学院で学び直し、現在は九州ルーテル学院大学で公認心理師の養成に携わっています。また、病院臨床の現役で心理検査やカウンセリングを行っており、さまざまな研修への参加や心理療法の練習をするグループに入り、心理学をずっと学び続けています。
大学院生の当時、放送大学は現在のようなオンラインではありませんでした。スカパーもありましたが、私はひたすら熊本学習センターに通い、全ての科目を図書館の視聴覚教材で学びました。仕事帰りにセンターに寄り、教材貸出を利用し長洲町から合志市まで通勤の車の中で講義を聞きました。また、休みの日も時間があれば図書館で視聴しました。貸出しの順番待ちやヘッドホンを付けた多くの学生が学ぶ姿にいつも励まされたものです。このような私の経験を通して皆さんの学習のニーズに応えていきたいと思います。

藤本 斉
専門:物理化学 ・分子科学
熊本学習センター客員教授、前熊本大学 教授
「後冷泉院 天喜二年四月中旬以降 丑時 客星觜参度 見東方 孛天関星 大如歳星(後冷泉院、天喜二年四月中旬以降、丑時、客星觜・参の度に出づ。東方に見わる。天関星に孛す。大きさ歳星の如し。)」
藤原定家の明月記の中に伝承として記録されている1054年に現れた超新星、現在のかに星雲についての一節です。この客星の光は、超新星爆発に伴い荷電粒子、主に電子が加速度運動をしたために発生した光です。このような電子の光を地上で再現し、研究に利用している公開実験施設が、フォトンファクトリー、UVSOR、Spring-8など日本に7か所存在しています。九州にも佐賀県立九州シンクロトロン光研究センターが、日本で唯一県立の施設として鳥栖市に存在します。
この軌道放射光と呼ばれる電子の光に出会ったのは、博士研究員のときでした。以来三十数年、軌道放射光を使った光電子分光をはじめとする様々な分光法を用いて、分子性固体の電子状態と物理的性質の関係を調べてきました。研究に光を使うことから、身の回りの光と色にまつわる現象について考えてみます。

藤中 隆久
専門:臨床心理学
熊本学習センター客員教授、熊本大学 教授
3年ほど前に、放送大学熊本学習センターの客員教授を退きましたが、また、令和7年度から出戻ってくることになりました。
専門は臨床心理学のカウンセリングと心理テストです。しかし、心理テストなんかで人の心はわからないと思っています。また、教育学部で教員養成をやっていますので、学校現場の様々な問題についても研究をしています。学校現場の問題については、心理学的な方法がかなり役に立つこともあるように感じます。さらには、最近は専門領域以外のことにも興味がわいてきて、古武道とか潜伏キリシタンとか日本教とかの研究にまで手を出していて、自分でもよくわからなくなっています。もし、これを読まれて私の研究のどれかに興味を持ったようなご奇特な方がいらっしゃったら、私のところまでいらして下さい。でも、たまにでいいです。

三澤 純
専門:日本史学
熊本学習センター客員教授、熊本大学 教授
歴史学、特に日本の近世・近代移行期における民政について研究しています。2025年6月に上梓した『幕末維新期民衆の自治と運動』では、熊本藩領をフィールドとして、惣庄屋を核とする地方役人層が重層的な合議を積み重ねながら、民政を遂行していく実態を描きました。彼らは、領主権力支配の忠実な実践者でありましたが、私は、その領主支配が地域社会の秩序を混乱させる事態に立ち至った場合、彼らが痛烈な藩政批判を行い、かつ対案としての政策提言を積極的に行う存在であることに注目しました。強い責任感に裏付けられた、彼らの行動は、政治への不信感が蔓延している現代社会においても、学ぶべき点が多いと感じています。今後も、「自治」と「運動」の最前線に立ち続けた彼らを主人公として、民政の視点から明治維新を問い直したいと考えています。最近、ある依頼を受けて、「行き倒れ人」の研究を始め、これにのめり込み始めています。「ボトムアップの歴史」に関心のある方は、気軽に話しかけてください。

久保田 真一郎
専門:情報通信 学習支援システム
熊本学習センター客員准教授、熊本大学 准教授
私は、数理アルゴリズムを用いた悪意のある攻撃を検知する手法、学びの記録をデジタルで残す学習ポートフォリオや、学習データを分析してより良い学び方を考えるラーニングアナリティクスなど、情報通信技術(ICT)を応用する分野の研究に取り組んできました。コンピュータの仕組みからインターネット、セキュリティ、データ活用など、人や社会を便利にするICTは、発展し続けています。人が新しいことを学ぶのは簡単ではありません。しかし、学ぶことを奨励される環境、学ぶための多くの学習リソース、適切に学習を促進する環境があれば、人は現状から改善し、新しいスキルを身に付けることができます。私は、みなさんが新しいICTを応用し、安全に活用して、生活を豊かにするスキルを効果・効率的に身につけるような場の提供を目指します。

日高 愛子
専門:日本古典文学
熊本学習センター客員准教授、熊本大学 准教授
『古今和歌集』仮名序に「やまとうたは、人の心を種として、よろづの言の葉とぞなれりける」とあるように、和歌は三十一文字で人の心や自然を豊かに表現する文学です。古の人々は、動乱のなかにあっても、自然や人の世を和歌に詠み、願いや祈りを託してきました。和歌を詠む営為の意味と、「敷島の道」と呼ばれる和歌の伝統の継承について明らかにするため、公家の歌学を中心に研究しています。
熊本は、古今伝授で知られる細川幽斎ゆかりの地でもあり、古典の伝統が今も息づき、中央と地方の文化交流を物語る貴重な資料も数多く残されています。古典は決して過去の遺物ではなく、現代を生きる私たちの心とも深くつながっています。古典の鑑賞を通して、古の人々が何を思い、どのように生きてきたのかをたどりながら、普遍的な人間のあり方について、皆さんと一緒に考えていきたいと思います。

シムズ ランダ― ブライアント
専門:教育技術
熊本学習センター客員准教授、熊本大学 講師
熊本大学にて講師を務めており、異文化コミュニケーション、グローバル教育、体験型学習を中心に教育・研究を行っています。文化的背景の異なる人々と関わるために必要な気づきや技能、自信を学生が身につけられるよう、実践的な学びを重視しています。
授業内外では、地域社会や留学生、海外の教育機関をつなぐ取り組みにも関わっています。こうした経験を通して、学生が自分自身をより広いグローバルコミュニティの一員として捉え、言語を単なる手段ではなく、新しい視点を開き可能性を広げるものとして考えてほしいと願っています。
国際的なつながりが当たり前となった現代において、文化の違いを理解し対話できる力は生涯にわたり重要な技能です。授業では、自分の考えを振り返りながら、異文化コミュニケーションを実践的に学べる環境づくりを大切にしています。


