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放送大学
東京多摩学習センター

所長ご挨拶

ようこそ、東京多摩学習センターへ!

    東京多摩学習センターの所在する小平市はその名の通り、平らかに広がる野の上にできた町です。しかし、センター付近の道を注意深く歩いてみると、南北の道は緩やかに南へ下っていることがわかります。南への道はキャンパスの南辺に沿って流れる玉川上水にぶつかります。五日市街道をわたって国分寺市に入り、坂の目立つまちを抜けて府中市となり、多摩川に到ります。多摩学習センターの近くにその水源を発する野川、仙川はうねりながら三鷹市、調布市を走り、世田谷区で多摩川に入ってゆきます。多摩川のつくるこの河岸段丘からは豊富な水量を誇る国分寺崖線が始まり、はけの道にそって殿ヶ谷戸公園、滄浪泉園、深大寺から轟渓谷まで、多くの名園、景勝地や先史時代の遺跡が連なっています。
  人間が存在する前からの武蔵野の水の流れとそれがつくってきた興味深い地形はこれまで多くの知識人、文化人の関心を惹きつけてきました。研究や創作のテーマとなり、モチーフを与えてきました。国木田独歩の「武蔵野」によって、まだ原野の中に田野があるだけだった多摩地方の魅力が広く知られるところとなり、学者、芸術家たちが多摩の静かな自然の中に好んで仕事や生活の場を求めるようになりました。大岡昇平は多摩地方の地誌をモチーフとした「武蔵野夫人」という小説を書いています。彫刻家の平櫛田中は九八歳で玉川上水のほとりに邸宅を構え、百七歳で没するまで創作にいそしみました。キャンパスのすぐそばにあるこの邸宅は現在美術館となっており、田中翁の創作活動と暮らしぶりを見ることが出来ます。この地が創作に与えたエネルギーを感じてください。
  今は多摩地区もビルや人家に埋もれ、目には昔とは全く違った姿しか見えないかもしれませんが、足下の水の流れは変わらず、時代を越えた悠久の営みを伝えてくれます。この環境を学び舎として、一人で思索・勉学するもよし、学友・友人と付近を散策しながら語り合うもよし。多摩学習センターには多彩な経験を持つ学生がたくさん集まっています。互いの知見を出し合って、良き友を得てあなたの宝としてください。多摩学習センターで過ごす時間はきっと人生の中でも貴重なものとなるでしょう。この武蔵野の地霊(ゲニウス・ロキ)がきっとあなたを見守って、力となってくれることでしょう。
大学の教職員スタッフも一致してみなさんを支えます。

東京多摩学習センター所長
坂内 德明

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