ちばがくランチ地図スピンオフ「青木昆陽に学ぼう!~青木昆陽めぐり~」のご案内
ちばがくランチ地図スピンオフ「青木昆陽に学ぼう!~青木昆陽めぐり~」につきまして、ご案内いたします。
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普段、放送大学千葉学習センターでは、主に在校生向けのサービスを行っておりますが、今回は在校生並びに一般の方向けに記事を作成いたしました。また地域への貢献もできたら、と考えております。
以下記事になりますので、もしよろしければご覧ください。
青木昆陽に学ぼう!~青木昆陽めぐり~
江戸時代、冷害・長雨や虫害などのために発生した「享保の大飢饉」(1731〜1732)は日本全土に甚大な被害をもたらしましたが、その当時、薩摩の国ではすでに中国や琉球などから甘藷(かんしょ)(サツマイモ)が伝来し農作物として普及していたとされていて、サツマイモの栽培は多くの人を飢えから救っていました。
青木昆陽は京都で学んでいた時に、書物によってサツマイモが救荒作物として重要であると、知りました。
そしてサツマイモがそのような飢饉の時に栽培、救荒食とすべきということを8代将軍徳川吉宗に述べ、これが認められて、小石川薬園(現在の小石川植物園)で栽培され、試作地として下総国千葉郡馬加村(まくわりむら)(現在の幕張)、上総国山辺郡不動堂村(現在の山武郡九十九里町)が選ばれました。
そしてその後の「天明の大飢饉」(1782〜1788) や「天保の大飢饉」(1833〜1839)ではサツマイモによって多くの命が救われたのです。
青木昆陽は書物を読んでいたからこそ、救荒作物であるサツマイモについて知ることができました。これはまさしく教養の力であると思います。桑子敏雄さんの著書『なんのための教養か』(ちくまプリマー新書)にあるように「教養は幸運(順風)な時は飾りであるが、不運(危機)の時にあっては命綱となる」(アリストテレス)という言葉の通り、まさに危機の時の命綱となったのです。
放送大学でも教養学部が設置されていますが、教養とはすぐに役に立たないかもしれません。しかし、危機の時にこそ役に立つものである、と思います。
そしてそのような「教養」を学ばれている方のために放送大学千葉学習センターは、何かサポートしていきたいと思っています。
さて、青木昆陽ゆかりの地である幕張ですが、JR京葉線海浜幕張駅から車で6分の所にあるお菓子屋さん「パティスリー タルブ」にて「昆陽」というお菓子が販売中です。青木昆陽に想いを馳せつつ召し上がってみてはいかがでしょうか。
「パティスリー タルブ」 ウェブサイト
2つ目にご紹介するのは、お菓子屋さん「プティ・マリエ」で販売中の「幕張ポテト」です。千葉県産の紅あずまを焼き芋にしたものと卵黄、バター、生クリームなどを加えて焼いたスイートポテトです。千葉県はサツマイモ生産量全国第3位とあって、美味しいサツマイモがいただけます。
「プティ・マリエ」ウェブサイト
また、京成電鉄千葉線京成幕張駅前に青木昆陽を「芋神さま」として祀った「昆陽神社」も建立されています。一度お参りしてみるのも楽しいかと思います。
わたしたちもサツマイモなど「食」に感謝しつつ、青木昆陽を見習って、日々学んでいきたいものです。
(参考)
Wikipedia 「青木昆陽」のページ
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/青木昆陽
昆陽神社境内立て看板の「秋葉神社・昆陽神社」説明欄
(「幕張ポテト」についての引用)
tripnote ウェブサイト「幕張ポテト」のページ
https://tripnote.jp/m/chiba-shi/restaurant-makuhari-potato
(昆陽神社鳥居)
【PDFファイル】
ちばがくランチ地図スピンオフ「青木昆陽に学ぼう!~青木昆陽めぐり~」.pdf