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放送大学
静岡学習センター・浜松サテライトスペース

所長ご挨拶

 放送大学は、学生の皆さんの年齢や社会的背景、学ぶ動機や知的関心など、どの側面を取っても他大学にはない多様性を備えています。またリモートでの授業を中心としながらも、対面での授業や講演会、サークルなど学びや自主的活動の形態という点でも同様に極めて多様な回路で学生と大学、学生間のつながりが形成されています。私自身も含むセンター所属教員も面接授業や少人数セミナーを通じて、それぞれの専門分野に即して学生の皆さんと楽しくディスカッションする機会があります。また個別の面談による「学習相談」の時間でも、勉強の仕方、卒業論文への取り組みから大学院への進学に至る様々な話題について、皆さんと直接お話をする場を設けています。「学習相談」という名称はついていますが、「こんなことも聞いてよいのか?」というご遠慮は一切不要ですので、是非どうか気軽に我々に声をかけて下さい。

 新型コロナウィルスをはじめとする感染症の拡大には今後とも最大限の注意をはらわなければいけませんが、大学全体としては昨年5月以降、三密対策として面接授業等で設けてきた人数制限や学生の自主的活動等への制約を基本的に撤廃しました。様々な制約の下で学生の皆さんにはご不便をけてきましたが、他方で例えば三島や浜松の事務所まで足を運んでいただかなくてもオンラインで自宅から客員教員等とお話ができるようになるなど、ネット経由のコミュニケーションにもいろいろと便利な面があることは明らかになってきました。従って、無理にすべてを対面に戻す必要はないものの、皆さんと直接顔を合わせてお話しする場面が戻ってきたことをたいへん喜ばしく思っています。
 大学という場は、こんなことを勉強したいという明確な目的を持つことができた人にとっては最適な場所だと思います。逆に大学には籍を置いたけれども、結局何か核になるような問題意識を見出せなかったというタイプの人は、不満を感じることも多いでしょう。私の前任の大学でも高校時代の学校の成績や入学試験での点数という点では非常に能力が高いのに、これがやりたいというモチベーションを上げることができず、もう一つ伸びに欠けるという学生の皆さんがいた一方で、満遍なく勉強して総合点を上げるということは不得意だったけれども、例えば江戸時代の歴史を徹底的に学びたいとか次世代の独創的な交通システムを作り出してみたいとかいった知的関心にあふれていたが故に入学後大きく成長した学生の皆さんもたくさん見かけました。
 放送大学で学んでいる学生の皆さん、またこれからここで学ぼうとしている皆さんには是非、大学とそして仲間たちとの積極的な交わりのなかからそれぞれの個性を生かした問題意識を育てていっていただきたいと願っています。

 
  令和6年4月1日

      

静岡学習センター所長
石井 潔

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