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放送大学
奈良学習センター

所長ご挨拶

 地震や大雨などの天災、戦争をはじめ痛ましい人災が続く昨今ではありますが、新型コロナが5類となり、生活に活気が戻ってまいりました。学習センターの利用制約も解かれ、2023年11月には学生研修旅行を4年振りに催行することができました。また、放送大学では、コロナを切掛として、様々な改変が行われています。
 私は、コロナで社会が閉塞していた2020年4月に奈良学習センターの所長に就任しました。社会が息を吹き返した任期最後の5年目のこの一年を大切にして、皆様の声を聞きながら学習センターの運営方法を探っていきたいと思っておりますので、宜しくお願い致します。

 専門は建築環境工学です。個人差や加齢に配慮し、光と色による安全で快適な視環境計画を目指してきました。前々任校の摂南大学工学部で10年、前任校の奈良女子大学生活環境学部で25年、放送大学で4年、学生時代を入れると49年の間、光・視環境計画に関する研究・教育に従事しています。学習センターでも毎月ゼミナールで、光や色に関する話題を提供しています。

 就任以前から、私にとって放送大学は比較的身近な存在でした。TVチャンネルを変えているとき偶然に放送授業にであったり、身近な人たちが放送授業や研修の講師を務めたとか、また、放送大学で公認心理師やシニア産業カウンセラーの資格を取ったという話を聞いてきました。私自身も放送大学では、面接授業を3回担当し、2019年度は客員教授としてセミナー、学習相談、およびCOVID-19禍で中止となった2020年度研修旅行の企画を行うなどの関わりがありました。
 とはいえ、大学の教育理念や運営などとは無縁でした。これまでの研究者生活とは大きく異なる職務に従事することの重責をかみしめつつ、地域に根ざしたより良い学習センターにしていくために、スタッフと一丸となり知恵を絞っています。地域貢献を念頭に置いた公開講演会(3〜4回/年)や多彩な客員教員らによるゼミナール(104回/年)を企画し、面接授業(40講/年)には地域色豊かな授業を取り入れています。文化遺産に恵まれた古都奈良という地の利を生かした取組みを行っています。
 また、就任して初めて知ったことですが、放送大学では15歳以上であれば誰もが科目履修ができます。所定の単位を取得し、18歳以上になれば学歴に関係なく全科履修生となることができ、学士(大学卒)の取得が可能です。教養学部では幅広い分野が学べ、博士後期課程まであります。広く門戸が開かれたまさにOPEN UNIVERSITY です。人生における多様な学びのステージで、大いに活用して頂ける大学です。このOPENなシステムが余り知られていないのが残念です。多くの人に伝えたい、伝えて頂きたいと考えています。

 「教育の根は苦いがその果実は甘い」という名言の通り、何時にあっても、学びは喜びをもたらし、可能性という芽を育み、新しい扉が開かれます。考える生き物である私達人間にとって、学びは養分であり、人生の営みそのものであるといっても過言ではありません。人生100年、生涯学習が謳われるなか、放送大学とその学習センターは多様な方々の学びを多様な方法で支援します。
 学習センターでは、放送大学の看板である時間と場所に拘束されない放送授業に加えて、講師との距離の近い面接授業・セミナー・学習相談・研修旅行を提供し、視聴学習・図書室と交流スペースを備えています。また、ラーニングコモンズを整備しつつあります。サークル活動・同窓会などの学友との様々な交流の場でもあります。分からない事は事務室にお気軽にご相談下さい。また、専門領域に拘らず、週日は毎日開かれている学習相談を気軽に上手く利用して、学習に生かして下さい。

 近鉄奈良から徒歩8分、旧鍋屋交番きたまち案内所を通り過ぎて120mほど北の奈良女子大学コラボレーションセンター内にあり、利用しやすい環境が整っています。皆様の大切な学びの場として、奈良学習センターを活用して頂ければと思います。

(更新日 2024.4.1)

放送大学奈良学習センター 所長
井上 容子

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