ホームページ

文字サイズ
放送大学
愛知学習センター

伊藤ゼミ (対面):『新古今和歌集』を学ぶⅡ

種別: ゼミ(対面)
講師:

伊藤 伸江

開催日時:

2025年10月17日(金) ~ 2026年1月9日(金) 13:30~15:00

定員: 20名
備考:

『新古今和歌集』は、鎌倉時代初期に完成された勅撰集であり、詠み出された和歌には、一首の内容を広げる試みとして整備された本歌取の技法が見られる、極めて芸術性の高い歌集です。集が作られた時期も、後鳥羽院のもとで廷臣が歌を競い、女流歌人も登用された、文学史上特筆すべき時期でした。
昨年度は、この『新古今和歌集』の四季歌を取り上げて技法の特徴を学び、今年度前期は、『新古今和歌集』から、恋部の歌を取り上げて、歌論も参考に、技巧の粋を凝らした秀歌をより深く理解しました。後期は、雑部や神祇・釈教部に入る和歌を概観します。雑部には、四季の風物にことよせた折々の贈答歌や、日常の小さな思いのやり取りの歌なども配列されており、神祇・釈教部には神や仏と交感する生の一瞬を詠んだ歌も見られます。百首歌の競作の時代にあってかき消されがちな、細やかな心の思いの届けあいや、得難い体験の歌は、今も昔も変わらぬ、人生を支える和歌のあり方を思い出させてくれるものです。
毎回プリントを使用し講義をしますが、参考図書としては久保田淳訳注『新古今和歌集』(上下二巻、角川ソフィア文庫)などが通覧に便利です。

一覧ページへ戻る

ページの先頭へページの先頭へ