【9月15日(日)開催】放送大学東京文京学習センター公開講演会 講演者:魚住孝至・放送大学特任教授 テーマ:『芭蕉 最後の一年半―『おくのほそ道』から最後の句へ』
放送大学東京文京学習センターでは、次のとおり、公開講演会を開催します。
参加をご希望の方は、9月6日(金)までに、次のリンク(URL)、またはQRコードから『申込みフォーム』にてお申し込みください。
多くのみなさまのご参加を、心よりお待ちしています。
【申込み(参加費は無料です。)】
https://forms.gle/6RTUHuzRTRqWgPNV6
※ 対面での開催で、定員 120人になり次第、締め切ります。
【日 時】2024年9月15日(日)14時00分 ~ 16時00分 開 場 13時30分 ~ 講演時間 14時00分 ~ 15時30分 質疑応答 15時30分 ~ 16時00分
【会 場】放送大学東京文京学習センター 多目的講義室1(地下1階) (地下鉄丸ノ内線 茗荷谷駅から徒歩3分程度) 【概 要】 芭蕉は元禄7年(1694年)10月、旅の途中大坂で亡くなった。その1年半前の元禄6年3月、庵で看病していた結核の甥を亡くした芭蕉は茫然自失だったが、7月半ばからの新盆の間、庵への弟子の出入を禁じ4年前の奥羽行脚の紀行文『おくのほそ道』を執筆し清書した。10月から日常生活の中にあはれを見出す「軽み」を展開する。商家の手代らと『炭俵』歌仙を巻き、能楽師らとは『続猿蓑』歌仙も始めた。一方、自筆で清書した『おくの細道』を76枚も貼紙して修正、3頁全てを書き直し、弟子に清書させてさらに直し、書家による清書本で完成したのは元禄7年4月。それを持って5月に伊賀に帰郷した。 4ヶ月間上方の弟子にも「軽み」を指導し『続猿蓑』の編集を完成させた後、9月8日大坂へ旅立った。不調の中、多くの俳席で指導したが、9月末終に病臥した。10月急の報せに弟子たちが集った。8日深夜〈旅に病んで夢は枯野をかけ廻る〉を口述したが、翌朝弟子二人を呼び、6月の句を改めたとして〈清滝や波に散り込む青松葉〉を書き留めて必ず伝えよと語った。翌夕方に容態急変、書家の清書本を去来に譲ると遺言、12日に没した。没後8年、去来はそれを基に『おくのほそ道』を刊行し、以後広まっていく。 芭蕉は、30余年の修練で絶えず深めて、俳諧を言葉遊びから不易の文藝へと高めたが、最後の1年半の深化は劇的である。1996年に発見された芭蕉自筆『おくの細道』や最後の句の研究を基に、芭蕉が遺したものを、330回忌の今年考えてみます。
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放送大学東京文京学習センター