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放送大学
和歌山学習センター

所長ご挨拶

 放送大学は、生涯学び続けることを基本理念とする大学です。これまでBS放送を中心に、時間と場所に大きな制約を受けることなく学べる環境を提供してきました。こうした放送大学の授業方法は、いま大きな曲がり角を迎えています。

 情報と通信技術を融合したインターネットは、私たちの予想を遥かに超える速度で発達しています。ICT(情報通信技術)やAI(人工知能)といった言葉が、日常生活の中でごく普通に使われていることからも、情報機器やインターネットが私たちの生活基盤を支えていることが分かります。放送大学においても、その通信技術を利用したオンライン授業が急速に増えています。

 このような時代であるからこそ、私たちはあらためて大学における学びについて考えておく必要があると思います。さらに時間と空間に制約を受けることなく受信できるオンライン授業は、高度で先端的な知識を容易にかつ経済的に提供することができます。その一方で、授業は教員と学生が対面して、双方向の意見交換や意思疎通を通して作り上げるものでもあるでしょう。全国にある学習センターで開設している面接授業は、通信教育である放送大学のなかで直接触れ実感できる大学教育であると思います。

 この面接授業について、和歌山学習センターでは特徴ある取組みを実施しています。学習センター外で学ぶ合宿型の面接授業で、その地域固有の歴史や文化、これらを育んできた自然や食物などを対象としています。高野山、熊野古道、南方熊楠、近畿大学水産研究所白浜実験場(近大マグロ)、太地町のクジラなどを題材に、毎年度各学期に2科目ずつ開設してきました。受講生は全国から集まり、高い評価を得ています。この学習センター内外で実施する面接授業を、今後も大切にしていきたいと考えています。

 学習センター外で行う面接授業は、企画から始まり現地事前踏査など、事務職員の負担はきわめて大きく、運営には困難を伴いますが、受講生からのお褒めの言葉は次の面接授業開設につながる励みとなっています。地域にある学習センターの特徴を出すには、打ってつけの取組みであると自負しています。

 放送大学で学んでいる皆様、これから学ぼうと計画されている皆様と一緒に、生涯学習としての教養教育、職業に直結する専門教育のあり方を考えていきたいと存じます。
 ご支援、ご協力をお願いする次第です。

和歌山学習センター 所長/特任教授
宗森 純

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