青森学習センター

青森学習センターだより

 青 森 風 信  vol.11   

 

~ ハマナスと被災地~ ~ 

 

札幌へ、授業のために電車で向かうその車窓から、北海道に入ったあたりからハマナスの赤い花がみえました。ハマナスは薔薇の一種で、北海道の「道花」ですが、また全国25の市町村の「花」にもなっており、青森県では、青森市・鰺ヶ沢町・大間町・風間浦村・野辺地町の花です。
 浜辺に群生し、花後の橙色の実とその味が梨に似るところから、浜の梨に見立てられたハマナシですが、花色の美しさとその芳香だけでなく、その実がおいしいのだそうです。
 江戸時代の文献にも、たとえば幕府巡見使に同行して『東遊雑記』を著した古川古松軒は、北海道・上ノ国に入って、盛んに成っているハマナスの実を「人足の者ども、争いて取り喰い、味わいよきものという。……甘きものとて皆々食せしなり」と記しております。今よりももっとその土地の人々の生活に結びついていた花でした。
 「三陸復興国立公園」の種差海岸の岩場に咲くハマナスが、地元新聞に紹介されている記事を、出がけの朝に読んだばかりです。また、被災地緑化のプロジェクトの一環として、ハマナスの植樹が、宮城・仙台から北海道・札幌までされていることも知りました。
 ハマナスの花ことばがあります。…「美しい悲しみ」…なんとも切なくなります。 

平成25年6月20日

 

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